統合医療展2017で講演を行います。1月26日、午前10時半から1時間です。テーマは抗加齢医療クリニックで行われているサプリメント療法の実際についてです。最新のトピックスを盛り込んだ内容を予定しています。
なぜサプリメントが必要なのか、どのようなサプリメントを服用すれば良いのか?情報が錯綜していて、困惑している方も多いようです。栄養サプリメントの歴史でみると、米国は日本の半世紀先を進んでいます。その理由の一つに、医療費が高いということあります。自分の健康は自分で守らないと、高額医療費を負担することになってしまうという危機感があります。国民皆保険制度が当たり前になっている日本では、ピンとこないかもしれません。
「生活習慣病」という名称をみればわかるように、生活習慣を良い方向に変えなければ、必然的に病気になってしまうのが、現代社会の大きな問題です。食事、運動、メンタルヘルス。自ら取り組むことが健康への第一歩です。栄養サプリメントは、食事だけでは不十分な栄養素を補うことが目的です。基本は総合ビタミンミネラルですが、最近では健康長寿に直結するような、魅力的な栄養素も次々に市場に出てきています。
今日からでも始めていただきたい栄養素の代表が、ビタミンDです。現代人にはビタミンDが不足していることは、10年以上前から欧米では指摘されていますが、日本では、この事実が広く知られていません。ビタミンDは、ビタミンという名称がつけられていますが、その本質はステロイドホルモンです。カルシウム代謝の調整だけでなく、免疫能を維持するためには欠かすことのできない重要な栄養素です。厳寒の季節は、体内のビタミンD濃度が最も下がる時期でもあります。インフルエンザ予防のためにも、1日あたり2000〜5000 IU (50〜125 μg) を目安に服用することをお勧めします。