低糖質ダイエット

8月14日に放送されたTBSの番組中でも述べられていたように、今回の低糖質ダイエット企画では13人中12名の方で平均約3kgの体重減少がみられました。わずか1ヶ月のダイエットプログラムですので、3kgという体重減少はやや多すぎるかもしれません。

参加者の皆さんは、この企画をきっかけとしてその後も低糖質ダイエットを継続されているとのことでした。参加者の方とお話しして気づいことは、糖質が体内で脂肪に変わることを知らない方が、意外にも多かったことです。

いうまでもなく取りすぎた糖質は脂肪として蓄えられます。 今回の企画の特徴は、糖質代謝についてダイエット前後の血液データを調べたことにあります。番組中でも述べられていたように、1ヶ月後の血液中ケトン体濃度はダイエットを始める前の7倍ほどに上昇していました。

これは糖質制限食を継続することにより、体内の脂肪が燃焼しやすい体質に変化したことを示しています。CTスキャンで皮下脂肪と内臓脂肪の変化を調べていますが、どちらも大幅に減少していました。糖質を減らせば脂肪が燃える体質に変わるということです。

糖質制限をする前の検査でケトン体が極めて低値であったということは、普段の生活で糖質が過剰に摂取されていることを示しています。つまりわざわざ脂肪を燃焼させなくても、過剰に供給されている糖質を燃焼させた方が、身体は楽にエネルギーを利用できるメリットがあります。

さらに悪いことには、過剰な糖質は非常時のエネルギーとして脂肪という形で蓄えられて行きます。その結果として内臓脂肪や皮下脂肪が増えてしまいます。

太めでも良いではないかという声が聞こえてきそうですが、内臓脂肪の増加は、生活習慣病を招く様々な物質を体内へ放出していることが明らかにされています。

これがメタボリックシンドロームという現象で、内臓に蓄えられた脂肪細胞からは、ファットカインと呼ばれる物質が放出され、高血圧、糖尿病、発がん、動脈硬化などの疾病リスクが高まることが知られています。さてこの厄介な脂肪の燃やし方については、次週お伝えします。

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