その効用はざっと挙げただけでも次の6項目があります。
第1は整腸作用。納豆菌には強い増殖力があるため、腸内細菌叢をより望ましいコンディションに整える働きをしています。病原性大腸菌感染を防ぐ働きも期待できますので、毎日食べることは腸の健康維持に役立ちます。
第2は納豆キナーゼによる血栓予防効果です。納豆菌が作り出す酵素の一つに納豆キナーゼがあります。納豆キナーゼは消化管から血液中に取り込まれ血栓予防効果を発揮することが確認されています。納豆を食べることは心筋梗塞や脳梗塞の再発予防につながります。
第3は豊富なビタミンKが、納豆に含まれていることです。ビタミンKは動脈硬化予防、骨粗しょう症予防、発がん予防など様々な働きをしています。納豆を食べることでビタミンKの補給ができます。
第4はマグネシウム補給です。マグネシウムには筋肉の緊張を緩める働きがあるため昔より高血圧の治療に使われてきました。また便秘対策にも欠かすことのできないミネラルです。
第5は大豆イソフラボンの働きです。イソフラボンはポリフェノールの一種ですが弱い女性ホルモン様働きがあるため、閉経後の女性の体調維持に有益です。男性にとっても前立腺癌の予防という大切な働きをしています。納豆は大豆から作られますのでイソフラボンを豊富に含んでいます。
第6の効用は納豆に含まれるスペルミンという成分の働きです。スペルミンはポリアミンと呼ばれる広義のたんぱく質の一種ですが、近年の研究ではポリアミンと健康長寿の関係が注目されています。数々の効用がある納豆を毎日の食生活に取り入れましょう。