自分には関係のない話と思われるかもしれませんが、加工食品を摂取する機会の多い方にとっては決して他人ごとではありません。自然の食材に含まれるリンはその40~50%程度しか吸収されませんが、食品添加物として使用されているリン酸ナトリウムは、ほぼ90%が体内に容易に吸収されてしまいます。このため加工食品の摂りすぎは、リンの摂りすぎに繋がり様々な健康障害を引き起こす可能性があります。
そもそも何の目的で食品添加物としてリンが利用されているのでしょうか。主な目的は、プリプリとした食感や外観の見栄え、そして味覚の改善にあります。
昨年秋には、リンのもたらす健康被害について、週刊誌に特集記事が掲載され話題となりました。しかしご安心ください、少量を食べるのであれば健康障害には繋がりません。注意しなくてはいけないことは、食べている加工食品の、量と頻度です。
しかし自身の食生活を見直して、リンが多すぎるかどうかは判断が難しいところです。そこでお勧めしたいことが、血液検査にてリンの濃度を調べてもらうことです。理想値は 2.5~3.5 mg/dl と考えられています。一方、腎臓病など基礎疾患がないのに 4.0 mg/dl 以上のリン濃度がある場合には食生活の見直しをお勧めします。