アチーブメント出版から３月２９日、新刊書籍が発売されます。私自身も還暦を迎えたこともあり、50~60歳以上の年代層にとって元気に長生きするための食事の内容についてまとめました。
医食同源という言葉を知らない方はいないと思います。しかし、何を食べれば、食が薬と同じように健康を作る基盤となるのか、様々な情報が錯綜しており、一般の方々は混乱しているように感じています。先日も患者様の血液検査結果が好ましくない方向に変化しているので、食事内容について確認したところ、「牛や豚肉を多く食べると元気になるとテレビで言っていたので、肉を多く食べるようにしています」というお返事。マスコミの影響力には驚かされます。
高齢になると食事内容が軽めのものになり、摂取タンパク量が減少する傾向はあります。しかし反対に積極的に牛や豚などの肉を食べることが、健康増進に繋がるという医学的根拠はありません。肉の過食は、動脈硬化や発がんのリスクを増やすことがありますので、ほどほどにする必要があります。
何事も中庸が大切とされていますが、食に関しても偏らず、取りすぎず、バランスの良い内容を心がけることが大切です。本書は、編集担当の木村直子様の丁寧なお仕事のおかげで、一般の方にも大変わかりやすい内容になっております。カバーのイラストは、漫画家の東海林さだお様のご好意によるものです。日常の食事内容の指針としていただければ誠に幸いです。
