パンデミックの終息はどのようにして達成できるのでしょうか。その方法には、治療薬、ワクチン、集団免疫の3つしかありません。治療薬は感染症に罹患した患者に投与することでウィルスの増殖を抑えて患者を回復させます。残念ながら現時点では有効な治療薬は確認されていません。
しかし昨日からレムデシビルを用いた臨床試験が日本でも始まったことが公式に発表されています。 レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬として開発されたものですが、未だに世界中のどの国でも未承認の医薬品です。エボラウィルスは、新型コロナウィルスと同じRNA遺伝子を持つ同族のウィルスであり、COVID-19感染に対する効果が期待されています。
日本政府が推奨しているアビガンも期待されている薬剤の一つです。アビガンの有効性を調べた最新の研究報告では、7日目の病状回復という点では対照薬よりもやや有効である傾向は見られましたが、断定できるほどのものではなかったということです。しかし咳や発熱などの症状の改善効果は見られたことが述べられています。
ワクチンの開発には1年以上の年月がかかります。またその有効性も100%を期待することはできません。スペイン風邪によるパンデミックが終息するためには3年かかっています。終息した理由はおそらく集団免疫が達成できたためと考えられていますが、正確なところは不明のようです。新型コロナウィルス感染が終息するには数年かかると考えておいた方が良さそうです。