オリーブオイルの健康効果

地中海料理が健康長寿のために良いことは広く知られていますが、その一つの理由にオリーブオイルの効果があげられます。最近発表された研究でも、オリーブオイルのもたらす健康効果が改めて確認されています。

この研究は、男女合わせて約 92,000名について、28年間にわたる疫学調査を行い、オリーブオイルの摂取量と様々な疾患による死亡との関係について調べています。その結果、オリーブオイルを最も多く摂取しているグループは、全く摂取しないグループと比較して、様々な疾患によって死亡するリスクが19%も低下していたことがわかりました。

オリーブオイルを最も多く摂取しているグループでは、毎日茶さじ半分以上の量のオリーブオイルを摂取していたということです。さらにオリーブオイルをより多く摂取することにより、心臓血管疾患、がん、神経疾患による死亡リスクを下げることができていたということです。

さらに、バター、マーガリン、マヨネーズの摂取をやめてオリーブオイルに替えたグループでは、死亡率が34%も低下したという現象もみられました。これらの健康効果は、オリーブオイルの持つ抗炎症作用、抗酸化作用にあるのではないかと推測しています。

オリーブオイルに含まれる代表的な脂肪酸はオレイン酸と呼ばれる不飽和脂肪酸です。この脂肪酸は植物油に多く含まれる多価不飽和脂肪酸と異なり、比較的酸化されにくいと言われています。以前はこのオレイン酸がオリーブオイルの健康効果をもたらすと考えられていましたが、近年では、オリーブオイルに含まれるポリフェノールが様々な疾患の予防につながっていると考えられています。

近年では、手頃な価格で購入できるようになったオリーブオイルですが、中には偽物のオリーブオイルも多く市場に出回っているようです。購入する際には、内容成分の確認だけでなく信頼の置ける販売店の製品を選ぶことをお勧めします。

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