新型コロナウィルスの感染がこれまでになく増えています。しかし重症化するケースは少なく、死亡者数も、欧米諸国と比較すると、現時点ではあまり増えていません。ここまで来ると、ウィルスとの接触を避けることは不可能であり、まさにWith Coronaの時代が始まったと言えそうです。帯状疱疹との見極めが難しい「サル痘」などという感染症も始まっています。となれば自らの免疫力を維持増加することが、感染対策として最も重要となります。
免疫力が低下する原因には以下のようなものがあります。下記のような現象が起きないようにすること、また加齢のように避けられない場合にはなんらかの対処をすることが必要です。
- 加齢に伴い免疫力が低下することが知られています。この原因には免疫細胞自身の機能の低下や消化機能の低下による微量栄養素の低下などが挙げられます。
- 環境汚染物質や有害物質との接触も免疫機能にダメージを与えます。喫煙や過度な飲酒もこのグループに入ります。
- 肥満：内臓脂肪の増加は体内の慢性炎症を引き起こす元凶となります。さらにTリンパ球の機能を低下させて、インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなることは、過去の研究で明らかにされています。
- 食生活の乱れ：日常の食事内容は、免疫機能を維持する上で最も大切な要素です。菓子類や加工食品の摂りすぎに注意したいものです。
- 慢性のストレス：身体的、精神的な持続するストレスは、コルチゾールと呼ばれるストレスホルモンの分泌を促進するため、結果的に免疫細胞の働きが低下することになります。睡眠時間の減少も免疫機能を低下させる原因の代表と言えます。
熱中症にも留意しなくてはいけないこの季節、コロナ対策としてできることを下にまとめてみました。ご参考になれば幸いです。
- 和食中心の食事を心がける：味噌、納豆、ぬか漬けなどの発酵食品、海藻類、魚脂など、和食には免疫力をアップさせる栄養素が多く含まれます。また夏野菜には、カリウムやマグネシウムなど体を守る成分が豊富に含まれます。
- 食事のバランスが取れない方は、栄養サプリメントを上手に活用することが必要です。亜鉛、マグネシウム、そしてビタミンDは、日常の食生活から補給が難しい栄養素です。これらをサプリメントの形で補うことは賢明な選択です。
- 飲酒はほどほどに。喫煙は中止、副流煙にも注意を。積極的な水分摂取を。
- 適度な運動を心がける。適度とは、翌日に疲れを持ち越さないような程度の運動量です。
- 十分な休養をとる。睡眠時間の目安は７時間前後。深夜12時前には就寝する生活習慣が望ましいものです。
- ストレスコントロールを習慣にすること。腹式呼吸やストレッチなど、身体的なストレス緩和は精神的なストレス緩和にもつながります。
窓の外にはいつもと同じような景色が広がっていますが、人間社会の中では目に見えない情報戦争のような状態が広がりつつあるようです。現在はある意味で、非常時と考えても良いのかもしれません。皆様の健康を守るのは、皆様自身の判断と行動であることをご理解して頂ければ、誠に幸いです。
