運動習慣のある人では、COVID-19感染率、重症化率、死亡率などが全てにおいて下がっていることが最新の研究で明らかにされています。この研究は、約185万人の男女(平均年齢53歳)を対象に運動習慣とCOVID-19との関係について調べています。その結果は下図に示すように、感染率は11%低下、入院率36%低下、重症化率34%低下、死亡率43%低下と全ての項目においてリスクの軽減が見られました。
運動量は1週間で500 METほどあるとCOVID-19リスクを軽減する上で最も効果的であったということです。500 METとは、中等度の運動を150分あるいは強度の運動を75分行うことに相当します。もしも1週間に3日運動をする場合には、早歩きを50分またはジョギング25分程度の運動量になると思います。
本研究で解析対象となった論文は、2019年11月から2022年3月までの期間に行われていますので、COVID-19のベータ、デルタ株についての評価となり、オミクロン株についてのものではありません。研究対象となった国は、韓国、英国、イラン、カナダ、スペイン、ブラジル、パレスチナ、南アフリカ、スウェーデンでした。
運動習慣があることは、上気道炎の予防になることや、発ガンの予防効果もあることなど、様々な健康効果があることが報告されています。今回の研究では、運動習慣によってCOVID-19感染率を低下させるだけでなく、重症化や死亡リスクも軽減できる可能性が明らかにされました。
猛暑も峠を超えました。軽い運動でも良いので体を動かす習慣を始めて、免疫力を高めましょう。