ビタミンKで糖尿病予防を

ビタミンKは脂溶性ビタミンの一種ですが、現代人の食生活では不足しやすい栄養素でもあります。その働きは血液の凝固や骨の健康、また動脈硬化の予防など多岐に渡りますが、最新の研究では、ビタミンKを摂ることが糖尿病の予防になることが報告されています。

この研究は、5本の論文を解析したメタアナリシスですが、約10.5万人を対象としビタミンK摂取と2型糖尿病発症(T2DM)リスクとの関係について調べています。その結果、ビタミンKを最も多く摂取する群では、最も少ない群と比較してT2DMになるリスクがやく20%ほど減少していたことがわかりました。

また別の研究では、ビタミンKの摂取により、空腹時のインスリン濃度には影響を与えませんでしたが、空腹時血糖値を低下させる働きとインスリン感受性の指標であるHOMA-IRを有意に低下させる働きがあることが明らかにされています。これらはビタミンKを摂取することが、糖尿病予防に働く可能性を示唆しています。

ビタミンKを多く含む食材には、ブロッコリー、抹茶、小松菜、モロヘイヤ、納豆、チーズ、海苔などがあります。これらのうち、葉野菜にはビタミンK1が多く含まれ、納豆やチーズにはビタミンK2が多く含まれています。K1とK2、どちらも健康効果が期待できますので、積極的に摂取したい食材となります。

外食中心の食生活では、緑黄色野菜類の摂取が少なくなり、結果としてビタミンK不足が起きている可能性があります。納豆や緑の濃い野菜を積極的に食べることによりこうしたリスクを防ぎたいものです。

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