黒ニンニクの健康効果

熟成黒ニンニクをスーパーでもよく見かけるようになりました。黒ニンニクは、柔らかく、風味はまろやかで、臭いが少ないことが特徴です。味はバルサミコ酢のような甘みがあり、旨味が豊富で、味噌の代わりとして使われることもあります。古くからアジアの伝統食として利用されてきましたが、通常のニンニクと比較するとその歴史は浅いものです。

黒ニンニクは、新鮮な生ニンニクを高温多湿の環境で数週間熟成させることで作られます。熟成期間に発生するメイラード反応によって黒色に変わります。黒ニンニクではニンニクの持つ独特の匂いも消えるほか、そのまま食しても胃腸に負担のかからないものとなります。熟成によりアリシン含有量が減少するためと考えられています。

これらの変化に加えて、黒ニンニクでは抗酸化化合物のフラボノイドやポリフェノール含有量が増えるほか、生のニンニクよりもS-アリルシステイン(SAC)の含有量が大幅に増えることが知られています。SACには下に示すような健康効果があることが最新の研究で報告されています。

  • 中性脂肪値の低下
  • LDL(悪玉)コレステロール値の低下
  • HDL(善玉)コレステロール値の増加
  • 血管内皮の抗炎症作用
  • 収縮期、拡張期血圧の低下
  • 空腹時血糖値の低下

これらの健康効果は、SACの持つ抗酸化作用、抗炎症作用、解毒機能などによってもたらされたと考えられます。夏バテ対策にも、黒ニンニクは効果的かもしれません。

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