マグネシウムでストレス軽減

動物実験や臨床研究から、マグネシウムと高用量のビタミンB6がストレス軽減に対して相補的な効果を持つことが示唆されており、特に低マグネシウム血症の成人においてその有効性が注目されています。本日取り上げる研究は、マグネシウムとビタミンB6の併用がストレス軽減に与える効果を評価した初めてのランダム化比較試験です。

この研究は、低マグネシウム血症を有し、DASS-42ストレススコアが18以上の健康な成人を対象とし、マグネシウムとビタミンB6の併用群とマグネシウム単独群に無作為に割り当て、8週間の治療効果を検証しました。ストレススコアはストレスによる症状が減るととスコアも減るというものです。

その結果、両群ともにDASS-42ストレススコアが有意に減少し、特にビタミンB6を併用した群では重度のストレスを抱える被験者において24%の改善が認められました。ただし、全体的にはマグネシウム単独群との差は統計的に有意ではありませんでした(p > 0.05)。副作用に関しては、マグネシウム+ビタミンB6群の12.1%、マグネシウム単独群の17.4%が有害事象を報告しましたが、深刻なものは少なく、両群とも安全性が確認されました。

結論として、マグネシウム補給は低マグネシウム血症の健康な成人におけるストレス軽減に効果的であり、ビタミンB6を合わせて摂取することは重度のストレスを持つ人々においてさらに有益である傾向が見られました。

マグネシウムを効果的に補給するには、ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ)、種子類(かぼちゃの種、チアシード)、葉物野菜(ほうれん草、ケール)、全粒穀物(玄米、全粒パン)、豆類(黒豆、ひよこ豆)、魚介類(サバ、マグロ)、ダークチョコレートなどを積極的に食事に取り入れることが有効です。これらの食材は、マグネシウムを豊富に含み、ストレス軽減や全体的な健康促進に役立つとされています。

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