クリスマスから年始にかけては、注意を怠ると食生活が大きく乱れてしまう時期です。この期間は会合が増え、休暇による不規則な生活スタイルや寒さの影響で身体活動が減少し、体調を崩しやすい条件がそろっています。特に糖尿病患者さんにとっては、血液検査の数値が悪化することが多く、悩ましい時期と言えるでしょう。
年末年始はまた、多くの人にとってストレスが増える時期でもあります。このストレスは食習慣に影響を与え、気分に左右される食事やストレス食いを引き起こすことがあります。特に、休暇中は生活リズムが崩れやすく、不規則な食事や飲酒の頻度が増えることで、食生活が乱れることが少なくありません。飲酒は食欲を刺激し、高カロリーなつまみや食事を取り過ぎる原因になるほか、体内の代謝バランスにも影響を与えます。
また、ストレスを感じると体内でコルチゾールやインスリンといったホルモンが分泌され、エネルギーを求める衝動が高まります。この結果、普段より多くの食品を摂取したり、高カロリーで栄養価の低い食品を選びがちになります。さらに、飲酒によって判断力が低下し、普段は控えている食品を摂る機会が増えることも、食生活の乱れに拍車をかけます。
砂糖や精製炭水化物を多く含む食品は、一時的に気分を高める一方、血糖値を急上昇させた後に急降下させるため、エネルギー不足や気分の不安定さを引き起こす可能性があります。一方で、果物、野菜、全粒穀物、健康的な脂肪、タンパク質をバランスよく摂取することで、ストレスを軽減し、気分を安定させる助けになります。これらの食品は脳の健康を支え、気分の安定やエネルギー維持に役立つことが知られています。
私の恩師は、正月こそ断食に向いているとして、果物以外のものを摂らない生活を実践されていました。これを実行できる方は、私を含めて少ないかもしれませんが、食べ過ぎや飲み過ぎで体調を崩した場合には、1~2食を抜く簡易的な断食をお勧めします。
あと1週間で新年を迎えます。この一年、ブログをご覧いただき、心より感謝申し上げます。皆様にとりまして、健やかで素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。