パシフィコ横浜で開催された、今年の抗加齢医学会総会も無事に終わりました。参加者の総数は5000名を超えたということです。抗加齢医学会は栄養サプリメントを健康増進の目的で使用することを推奨しています。サプリメント販売業者の展示ブースがみられる数少ない学会の一つです。
なぜ栄養サプリメントが必要なのでしょうか。日常生活で十分な栄養素の補給ができていれば栄養サプリメントを服用する必要はないのですが、多忙な現代人の食生活では栄養素のバランスを完全に保つことは不可能です。自分では十分な栄養素をとっていると思っても、食材自身の栄養素の含有量は変化しています。ビタミン、ミネラルの含有量は50年前の2〜3割程度に減少しているという事実もあります。
総合ビタミンミネラルは家の基礎にあたる栄養成分です。人体が機能するためにはエネルギーが必要です。エネルギーは食物から得られた栄養素からブドウ糖を作り出し酸素と反応させて燃焼することで得られます。このエネルギーは細胞内のミトコンドリアという器官でATPという形で作られています。このATPを作り出すためには、ビタミンB群やマグネシウムなどのミネラルが欠かすことができません。身体がだるい、疲れやすい、冷えるなどの症状は栄養不足によって、ATP産生が上手くいっていないことを示唆しています。
「江戸患い」という病気をご存知でしょうか、江戸時代参勤交代で地方から江戸に出てきた武士が体調を崩したことが多かったために知られるようになった病気ですが、その正体はビタミンB1不足による脚気と言われています。地方では麦飯や雑穀を食べていた武士が、江戸ではおいしい白米をせっせと食べたことから発病したと考えられています。この脚気は明治時代末まで存続します。米糠の成分からビタミンB1を世界で初めて見つけた鈴木梅太郎博士は、米糠をとることが脚気の治療と予防になることを説いています。しかしこの考えが広く浸透するまでには時間がかかったため、日清、日露戦争では多くの陸軍の兵士が脚気で命を落としたことが記録に残っています。
江戸患いは過去の病気でしょうか。かならずしもそうとは言えないようです。現代人でも脚気のような症状を訴える人が増えています。ファーストフード中心でビタミンが不足すると、身体がだるくなり、集中力が続かないなど様々な不定愁訴が起きます。これは細胞エネルギー作る酵素が充分に機能しなくなったためにおきる現象です。こうしたケースでは総合ビタミン、ミネラルを補給すると症状がウソのように軽くなることが多いものです。
ビタミン以外でも、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などが細胞代謝において極めて重要な働きをしています。これらのミネラルを定期的に補充する事が細胞の働きを助けることになります。サプリメントの定番ともいえる総合ビタミン・ミネラルでは、ビタミンとミネラルがほどよいバランスで含まれていますので、これからサプリメントを始めようという方には最も適した製品です。