味噌の主原料は大豆ですが、大豆は消化吸収が難しい食材でもあります。そこで発酵技術によって大豆の栄養成分を取り込みやすくしたものが味噌ということになります。
味噌の持つ薬効について知りたい方には、「味噌力」という書籍をお勧めします。広島大学名誉教授の渡邊敦光先生の著書ですが、味噌の効用についてわかりやすく解説されています。本書の第1章には、「味噌は放射線から体を守る」とあります。放射線による障害が起きると、小腸の粘膜の再生スピードが低下してしまいます。しかし味噌を食べているとその障害が起きにくくなるということです。
放射線障害を味噌が防ぐ事実は、長崎原爆で被爆された秋月医師の報告から始まっています。秋月医師と病院のスタッフは被災された後、近くの味噌蔵に避難されていました。この時、味噌を舐めながら飢えをしのいだということです。その後秋月先生はじめ味噌蔵に避難していたスタッフには、被爆による後遺症がほとんど出なかったことが報告されています。
味噌には、発がんを抑える働きもあります。肺がん、前立腺がん、乳がん、大腸がんなど、現代人で増えている、様々ながんを予防する効果が報告されています。
心臓血管疾患の予防効果も言われています。高血圧予防のために、一日いっぱいの味噌汁を勧める病院があるほどです。味噌には免疫力調節作用もあるようです。市場で人気の花粉症対策のサプリメントは、大豆を発酵させてできた成分を抽出したものです。日常生活で味噌を活用していれば、アレルギーにも強い体質になれるかもしれません。
味噌の力で病気にならない強い体を作りましょう。