運動といってもジムで頑張るようなものだけではなく、ウォーキングや一般の家事労働など気軽なものも含まれます。にわかには信じがたい内容ですが、これは作り話ではなく、17カ国13万人を対象に調べた結果、明らかにされた研究成果です。
その詳細は今年の9月にランセット誌に発表されました。 1日動かずに、ソファに座ってテレビ番組ばかり見ているような、じっとしている生活習慣をセデンタリーライフと呼びます。このセデンタリーライフが健康を害することは徐々に知られるようになってきました。
カナダのマクマスター大学が中心となり行った本研究は、家事労働や散歩も含めた、反セデンタリーライフが死亡率を減少させることを明らかにした画期的なものです。 調査結果によると、1日30分または週150分のエクササイズをした場合、死亡のリスク(死因の特定なし)が28%、心臓病のリスクは20%、それぞれ減少しました。
運動時間を長くすれば長くするほど、運動による健康への効果が得られる傾向が見られ、早歩きのウォーキングを週に750分(1日あたり約2時間弱)行った場合、死亡リスクが36%も減少したということです。
運動はしたいけれど時間が取れない、ジムに行くのは面倒だ、などと感じている方にとっては実に魅力的な研究報告です。なぜなら、1日30分、それも連続でなくても、とにかく動いているだけで死亡率が減少する可能性があるわけですから。家事を手伝ったり、一駅分の距離を歩いてみたりするだけでも十分かもしれません。
今日から体を動かす生活を始めましょう。