天寿を全うするためには、どうすれば良いのか？ ハーバード大学の研究施設から、一つの回答とも言える報告がありました。 この研究では、男女合わせて約１２万人を平均３４年間に渡り追跡調査を行っています。健康的な5つの生活習慣として、次の５項目を取り上げ、遵守している場合には1点を加算し、そうでない場合には0点とする計算法で、対象者の全死亡、がんによる死亡、心臓血管による死亡などとの関係を調べています。
（１）健康的な食習慣 （積極的に摂取するもの：野菜、果物、ナッツ、全粒穀物、多価不飽和脂肪酸、ω3脂肪酸は1日の推奨量） （制限するもの：赤身肉・加工肉、糖添加飲料、トランス脂肪酸、ナトリウムの摂取量）
（２）正常体重の維持（BMI18.5～24.9）
（３）1日30分以上の中等度～強度の身体活動
（４）適度の飲酒（女性5～15g/日、男性5～30g/日）
（５）禁煙
その結果、健康的な5つの生活習慣を１つも遵守しなかった０点群の場合、女性の平均寿命は79.0歳、男性ではそれぞれ75.5歳、と推測されました。一方、健康的な5つの生活習慣を全て遵守した５点群の場合には、女性では93.1歳、男性では87.6歳、と平均寿命が伸びていることが確認されています。
本研究は米国人を対象としたものですので、日本人の場合には同じ結果になるとは言えません。しかし健康的な5つの生活習慣はどの国でも通用する普遍的な内容です。これらの習慣を 厳しすぎると思うか、できると思うか。人それぞれだと思います。理想の５点にならなくても良いので、５点を目指すくらいの気持ちで日常の生活習慣を見直してみましょう。
