第19回 日本抗加齢医学会総会から 1/2

パシフィコ横浜で開催された日本抗加齢医学会総会も無事に終了しました。早いもので今年で19回目。設立当初は100名にも満たない会でしたが、今では会員数も約8000名と大きな会になりました。 本総会において院長の満尾正は、以下のような講演を行いました。

  1.  ランチョンセミナー No.2 …「抗加齢医療における鉛測定の有用性」   アークレイ株式会社が開発した尿中鉛測定器による臨床データを紹介しました。鉛中毒が今の日本にあるのか?  不思議に思われる方も多いと思いますが、現代人で体内に鉛を持っていない人はいません。毛髪分析のデータや尿中鉛濃度からすると男性よりも女性の方が鉛に汚染されている可能性が高いことがわかります。原因は明らかではありませんが、化粧品の可能性は否定できません。水道水を飲用に使っている方は、水道管に鉛管が使用されていないことを確認されてください。一部の水道管ではいまだに鉛管が使用されています。鉛や水銀などの有害金属のリスクを避けることも元気に長生きするためには重要です。
  2. シンポジウム7…..「ビタミンDの重要性」現代人にはビタミンDが決定的に不足しています。この事実が、なかなか社会常識として浸透していません。当院外来データでは、約8割の日本人がビタミンD不足または欠乏状態にあることが確認されています。最も懸念することは、20代女子のビタミンD欠乏状態が深刻であることです。その原因は、魚を食べず、紫外線を避ける生活習慣を続けていることにあります。ビタミンD欠乏の母親から生まれる乳児は、I 型糖尿病、発達障害、骨軟化症など様々な病気のリスクに直面します。次世代の健康を守るためにもビタミンD補充についての理解が必要です。

次号に続く

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