地中海料理が健康に良いことは、このブログでも何度か述べてきましたが、最新の研究では、地中海料理を食べる頻度が多いと、心臓疾患による突然死のリスクが減少することが報告されています。
この研究は、米国心臓協会が発行している医学誌に昨年7月に掲載されたものです。地中海料理とは、野菜、果実、豆類、シリアル、魚介類などを含む料理をさします。一方、地中海料理に対比する料理として、揚げ物、卵料理、肉類、加工肉、砂糖菓子などを含むSouthern料理の摂取頻度と心臓疾患による突然死についても調べています。
対象は、21,069名の45歳以上の男女。約10年間の追跡調査を行い食生活と突然死との関係について調べています。その結果、401名の心臓疾患による突然死の患者が確認されました。地中海料理を食べる頻度の多さによって、対象を3群に分けて比較したところ、最も頻度の高い群では最も頻度の低い群と比較して、約25%も突然死するリスクが低かったことがわかりました。
一方南部料理の場合には、最も頻度の高い群では頻度の低い群と比較して、突然死するリスクが46%も高いことが明らかにされました。
地中海料理の特徴は、野菜や豆類、魚介類が多いだけでなく、オリーブオイルやワインビネガーなど調理に使用する素材にも健康にとってプラスとなるものが数多く含まれます。一方で典型的な米国の料理とも言えるSouthern料理には、肉類や揚げ物など健康にとってマイナスとなる食材や調理方法が多いことは言うまでもありません。
今回の研究結果は、こうした食生活の違いだけでも、心臓病による突然死を少なくできる可能性を明らかにしています。