キウイフルーツは、中国原産の果実を、ニュージーランドで品種改良したものですが、日本でも馴染み深いものになっています。その歴史は比較的浅く、1959年、ニュージーランドのシンボル鳥の「キーウィ (kiwi)」に因んで命名されています。
キウイフルーツの持つ栄養成分には、ビタミンC,E、カリウムなどのミネラルがありますが、最近の研究では、キウイフルーツを食べることによって気分や活力の向上があることが確認されています。
本研究では、対象者を次の3つの群に分けて体調の変化を確認しています。1)ビタミンC(250mg錠剤/日)摂取群、2)キウイフルーツ摂取群、3)プラセボ摂取群。体調の変化とは、活力、気分、睡眠の質、睡眠時間、身体活動の変化などの項目ですが、スマートフォンを利用し、2日おきに自己申告しています。また2週間ごとに採血を行い血中ビタミンC濃度の確認をしています。
キウイフルーツの補給は4日以内に活力と気分を改善し、この変化は14〜16日目頃にピークに達しました。プラセボ群と比較した場合、キウイフルーツ摂取群の活力と気分の変化は有意なものであり、ビタミンC摂取群の場合よりも強かったようです。一方血中ビタミンC濃度は、ビタミンC摂取群、キウイフルーツ摂取群で、ほぼ2週間で飽和状態に達しました。
キウイフルーツにはビタミンC以外にも、ビタミンEやカリウムなど様々な栄養成分が含まれます。こうした違いが、ビタミンC摂取群よりも活力の変化が大きくなった理由と推測できます。キウイフルーツの健康効果を確認した研究ですが、注意が必要なことはキウイフルーツは果物の中でもアレルギー反応を起こす率が高いことです。体質的に合わない方は無理に食べないことをお勧めします。